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ひろひろぐ。

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最遊記を久しぶりに読み直したのでレビュー

こんにちは。ひろきてぃです。
最近とある漫画を読み直しました。私が中3の頃に、どハマりした「最遊記」という作品です。

あなたは最遊記という作品を読んだことがありますか?

読んだ事のあるあなたは、私と一緒に作品の良さを再確認しましょう。まだ読んだことがないあなたは、ぜひ一度は読んでみてください。

2018年現在、小説、最遊記外伝、RELOAD、最遊記異聞、RELOAD BLAST と色々な作品が出ていますが私が読み直したのが一番最初の「最遊記」です。最遊記シリーズの原点ですね。

読み直してやっぱりいい作品だなと思ったので、今年2018年にあえてこの作品のレビューをしていきたいと思います。

漫画連載データ


作品名 最遊記
作者 峰倉かずや
出版社 エニックス(現スクウェア・エニックス
掲載誌 月間Gファンタジー
発表期間 1997~2002
巻数 全9巻

連載時1997年ですってよ。五年くらい連載したんですね。私が読み始めた時はすでに物語が終盤間近の2002年頃で、友達に全巻借りて一気読みしました。

その頃、丁度アニメもやっていて現在も一線で活躍している超人気声優さん達がキャストだったのでめちゃくちゃ流行っていました。グッズなんかもたくさん集めていたのは良い思い出です。

じゃあ最遊記ってのはどんなストーリーなんだと言うことで、ここで最遊記のあらすじを紹介します。

作品のあらすじ


物語の舞台は桃源郷-かつて天竺国に葬られた大妖怪「牛魔王」の復活を目論む者が現れた…その影響で、「負の波動」が桃源郷全土に広がり、桃源郷の人と妖怪の均衡は、妖怪達の暴走と言う『異変』により崩れ去った。

妖怪達は突如として自我を失い、凶暴化して人間を襲い始めた…混沌と化す桃源郷、この事態を重く見た観世音菩薩は三仏神を通じ、その元凶とみられる牛魔王の蘇生実験を阻止するため

「物騒な仏僧の超鬼畜生臭坊主・玄奘三蔵」「超・健康優良児・孫悟空」「キレたら怖い すっとぼけ保父さん・猪八戒」「男前 エロ ゴキブリ河童・沙悟浄」西域・天竺を目指す彼らの旅はここからはじまった。

西遊記をモチーフに魅力的なキャラクターが活躍するスタイリッシュアクションの開幕!!

破天荒な三蔵法師達が天竺を目指して牛魔王の復活を阻止しましょうというお話です。

最遊記とは?


原典はご存知、西遊記です。

三蔵法師が3人のお供を引き連れて天竺へ旅する物語です。こちらは天竺に経文を取りに行くのが目的ですが、行く途中に様々な試練があります。その試練を三蔵法師と3人のお供が知恵と勇気で、立ち向かっていく作品です。

しかし、最遊記は大妖怪・牛魔王の復活を目論む者の野望を阻止し「桃源郷」の異変を食い止め、三蔵が師より受け継いだ経文を取り戻すのが目的です。

ものすごく少年漫画っぽいストーリー、と思いきや中を見てみたらまぁ、自由です。本当に好き勝手やってますよ三蔵一行(笑)
そこが彼らの良いところなのですが、四人のキャラクターが濃すぎます。

また、西遊記では主に三蔵法師が主役だと思うのですが、最遊記では四人が主役だと思って間違いありません。

明確に誰が主役とは設定されていないと私は思って読んでいます。話の展開によってそれぞれのキャラクターにスポットが当てられているので、キャラクターのストーリーに深みが出ています。

西遊記をモデルにしていますが時代設定は、現代とほぼ変わりません。普通に自販機やキャッシュカード、ア〇パン〇ンなど存在しています。

逆に、時代設定を現代に近くしているから読みやすいかも知れません。

作品の主な見どころ


作品の世界観は人間と妖怪が存在していますが、種族の共存や対立、異種間の差別など私達の現実と何ら変わりないリアルな問題を取り上げています。作品全体として、スリリングでエキサイティングでハードな雰囲気です。

コメディ要素が多めではありますが、シビアなシーンもあり、キャラクターの生き死にが明確に描かれていて、各話のゲストですら普通に死んだりします。

ただ話が進むだけではなく、人間、妖怪問わず様々なキャラクターの生き様やドラマがきちんと描かれているところもポイントです。

また、三蔵達の取る行動が必ずしも正しいとは言えず、非常に後味の悪い終わり方も多いです。読んだあとに色々考えさせられる話もたくさんあります。

三蔵一行=正義の味方ではなく綺麗事を言わない、行わないのも魅力です。あくまで彼らの思うがままに行動して、それが結果的に人助けに繋がったりするのですが。

三蔵一行(作中ではこう呼ばれています)も破天荒ですが四人ともそれぞれの悩みや葛藤、深い心の傷を抱えています。四人組の出会いや過去など詳しく丁寧に描かれているのも特徴です。

牛魔王サイドのキャラクターは、いわゆる三蔵の持つ経文を狙う、三蔵一行の敵という立ち位置ですが普通の悪党ではなくて世界征服的な野望は一切ありません。

彼らにも、叶えたい願いがありそれを叶えるためには牛魔王の蘇生実験に加担しなくてはならないという事情があります。三蔵一行とは敵として闘うこともあれば、目的によっては共闘もします。

しかし、完全な味方にはなり得ないという不思議な関係です。敵、味方というよりは良き好敵手のような関係性でしょうかね。

敵に向かって土産用意しろとか、茶を出せなんて言わないですからね普通(笑)

作品の特徴


キャラクター男性陣はイケメンが多いです。そして男前が多い。女性だけではなく、男性読者も惚れるタイプの男キャラの書き方が上手いです。

女性キャラクターも可愛らしいです。そしてなんか色気があります。年増のおばさんとかも出ますが色気がやばいです。

作品上、女性キャラクターの見せ場は少ないですが、可愛らしさと色気がやばいので、そちらも注目してみましょう。

悪い点といいますか気になるところは「最遊記」に関しては絵やキャラクターが濃ゆくて古臭いです。

続編となるRELOADやRELOAD BLASTは絵柄が変わりあっさりとしたキャラクターの今風の感じですが、一番最初のシリーズなので濃ゆくて古臭いです。

また、作者がBL漫画を執筆していた時期があったために、BL臭さが多々あります。とはいえ少年漫画なので表現があからさまなものではなく、匂わせ程度です。

絵柄やBL臭さが苦手な人は、合わないかも知れませんが所々で出てくる三蔵の説法や他の三人組の台詞もカッコよくてグッときますし、キャラクターの仕草や雰囲気がやたらカッコイイので、注目して読んで見るのがおすすめです。

彼らの生き方やそれぞれのキャラクター同士の関係性を表している台詞も見どころです。

戦闘シーンですが、読んでいて生々しくて痛々しいです。私は好みですがドラゴンボールのような躍動感のあるバトル漫画を、イメージして読むと、動きの物足りなさと戦闘シーンのワンパターンな部分が目立つかも知れません。

流血や暴力が苦手な人も敬遠する作品です。

作品のこだわり


作中キャラクターの男性は、ほぼ喫煙者です。
見た目未成年の悟空(500歳以上)を除く
煙草を吸わなくても、煙管を吸っているキャラクターもいます。

煙草を吸うシーンが、どの最遊記シリーズも頻繁に出てきます。作者の先生も喫煙者のようですので煙草にこだわりがある事が伺えます。

また、場面の展開の仕方がドラマや映画のワンシーンを見ているみたいです。漫画を読んでいるというよりも、まるで紙版のドラマや映画を読んでいるような感覚です。

そして、三蔵一行はこれでもかというくらい出自が複雑です。四人とも例外なく心の傷があり、ある一定の年齢までは、穏やかなのですが急転直下、波乱に満ちてきます。四人とも少年・青年期は恵まれていたとは言えません。

峰倉先生のドSっぷりが、垣間見えます(笑)

牛魔王サイドのキャラクターには混沌の元凶もいれば、自分の知的興味で蘇生に加担している人物がいたり、悪事を働かなくてはいけない苦悩や罪のない人や妖怪を傷つけることに躊躇してる優しい奴がいたり複雑な一味です。

全体的に何を企んでいるのかわからない感じがまた、悪い一味感を出しています。ボスを蘇生して世界征服というだけではないことがわかります。

そういう見せ方も、この作品のこだわりなのではないでしょうか?

どんな人におすすめ?


結論を言えば、女性向けの作品ではあると思います。

少年漫画ですが、普通のエニックス系の漫画とは違い乙女系漫画のはしりの気がします。もちろん少年も読める作品ですが、内容が流血や暴力ですので、刺激は強いです。

男性人気もありますが、私の周りでは最遊記を読んでいる人はほとんどいませんでした。漫画好きの友達が読んでいる程度でアニメから入った人は、例外なく漫画を読んだ事が無かったです。

最遊記は一般受けする漫画ではありませんが、
爽快でスカッとする台詞とスリリングでエキサイティングなストーリーですので、読んで見るのはおすすめします。

人生観や生き様もきちんとしているので共感できたり私達の実生活でも役にたったり、救われたりすることがたくさんあります。

まとめ


何年かぶりに最遊記を読んで、やっぱり面白いなと感じました。絵は古いのですが峰倉節は変わっていないですし、三蔵一行もまだ初々しいです。

作品名は変わりましたが、未だに連載が続いているという事は、それだけ人気だということです。ワンピースやドラゴンボールに比べると一般知名度は全然ないかも知れませんが、私にとっては青春と言っても過言ではありません。

今やブログという素晴らしいツールもありますので、古くても良い作品をどんどん紹介していけたらいいなと思いました。

名作というには程遠いかも知れませんが、間違いなく最優良作品です。アニメも面白いですし曲もいいです。

あなたも、最遊記の単行本を見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか?

ウジウジした時や悩んだ時に読むと、きっとスカッとした爽快感が味わえますよ。

以上。最遊記レビュー記事でした。

またお会いしましょう。